この記事で分かること
- 失業保険の受給にあたって分類される種類
- 一般離職者・特定理由離職者・特定受給離職者とは?
- あなたはどの離職者に分類されるのか?
- 離職者によって異なる受給内容(額や期間など)の違い
失業保険は、離職理由をもとに一般離職者・特定理由離職者・特定受給離職者の3種類に分けられます。
そして、どの離職者に分類されるかによって受給条件や時期・期間・額が異なりますので、受給内容を知りたい場合は、自身がどれに分類されるか知らなければなりません。

こころ
ほとんどの方が、正当な理由なく自己都合退職をした一般離職者に該当します。
ただ自己都合退職でも、正当な理由がある場合は、特定理由離職者に分類され一般離職者以上に充実した手当を受けることが出来ます。
そして、会社都合退職の方は、特定受給離職者となります。
あなたがどれに分類されるのか例を挙げながら分かりやすく説明していきます!
なぜ人によって受給内容が違うのか?
自身の希望で離職した方と、突然解雇になった方を比較すると、突然解雇された方の方が生活や次の仕事に困っている可能性が高いです。
このように離職理由によって、どれほど困っているか?が異なる為、失業保険の充実度が人により異なります。
受給者の種類
- 一般離職者(自己都合退職)
- 特定理由離職者(自己都合退職)
- 特定受給離職者(会社都合退職)

こころ
一般離職者の方がほとんどなので、一般離職者から説明していきます!
1.一般離職者(自己都合退職)
一般離職者とは?
どちらかに当てはまる方
- 自己都合で正当な理由なく離職した方
- 懲戒解雇されて離職した方
看護師によくあるケース
正当な理由ではない例
- 職場の人間関係が悪く環境改善の為退職
- キャリアアップ・スキルアップの為退職
- 仕事内容を変えたい為退職
- 給与や休日などの条件改善の為退職
- 以前から上京希望があり引越す為退職

こころ
これらはすべて正当な理由になりません。その為一般離職者に分類されます。
受け取れる条件
- 退職日までの2年間で雇用保険加入期間が12ヶ月以上ある
受給条件・時期・期間・額の特徴
- 受給条件が他理由の離職者より厳しい
- 受給時期が他理由の離職者より遅く約3ヶ月後
- 受給期間が他理由の離職者より短く最長150日
- 受給額が他理由の離職者より少ない

こころ
受給期間や受給額の算出方法は、離職理由だけでなく年齢・雇用保険加入期間も関係してくる為、どのくらい違うかも人により異なります。
具体的な流れや期間・額を知りたい方はこちら
☞【失業保険(失業手当)受給までの流れ〜自己都合退職〜】はこちら
☞【失業保険はいくらもらえる?期間はどのくらい?】はこちら
2.特定理由離職者(自己都合退職)
特定理由離職者とは?
正当な理由の例
- 勤務先の都合で、希望退職者の募集に応じて離職した方
- 自身や親族の健康状態により離職した例
- 自身が体力不足・心身の障害・病気・負傷・視力の低下などで離職した方
- 妊娠・出産・育児の為に退職して、受給期間の延長措置を受けた方
- 父か母が病気や負傷・死亡し、父か母の扶養が必要となり家庭事情が急変の為離職した方
- 親族の病気や負傷で介護や看護が必要となり家族事情が急変の為離職した方
- 次の理由で通勤が不可能になり離職した例
- 結婚の為引越して通勤不可能になり離職した方
- 子供が保育所を利用する為に通勤不可能になり離職した方
- 子育てで親族の協力を得る為に通勤不可能になり離職した方
- 勤務先が移転して通勤不可能になり離職した方
- 賃貸に住んでおり建物の建て替えや取り壊しで退去を要求された為引越して通勤不可能になり離職した方
- 住んでいた建物が災害によって住めなくなった為引越して通勤不可能になり離職した方
- 鉄道やバスなどの公共交通機関の廃止や運行時間変更の為通勤不可能になり離職した方
- 勤務先から転勤や出向を命じられたことによって別居になることを回避
- 配偶者や扶養家族と別居生活を続けるのが困難になり離職した方
- 有期雇用契約で働いており、期間満了後更新を希望したが認められず離職した方

こころ
人により細かな状況は異なるので、上記に当てはまりそうな方は事前に必ずハローワークに相談しましょう。
(参考:ハローワークインターネットサービス「特定理由離職者の範囲の概要」)
看護師によくあるケース
正当な理由例
- オペ室で働いていたが、視力の低下で勤務を継続するのが難しくなり離職
- 介護施設で働いていたが、腰痛が酷くなり勤務を継続するのが難しくなり離職
- ストレスで抑うつ状態になってしまい勤務を継続するのが難しくなり離職
- 親族が病気になってしまい看護や介護が必要な事態になり離職
- 遠距離していた彼氏・彼女と結婚する為に引越して通勤困難となり離職
- 夫・妻が転勤を命じられ別居になってしまうのを防ぐ為に離職
注意
給付に関わりますので、証明する為の医師の診断書や住民票の移し・転勤辞令などが必要になりますので誤った申告は辞めましょう。
受け取れる条件
- 離職日までの1年間で雇用保険加入期間が6ヶ月以上ある
受給条件・時期・期間・額の特徴
- 受給条件が一般離職者より緩い
- 受給時期が一般離職者より早く約1ヶ月後
- 受給期間が一般離職者より多く最長330日
- 受給額が一般離職者より多い
- 会社都合退職で離職した特定受給離職者と受給までの流れが同じ
具体的な流れや期間・額を知りたい方はこちら
☞【失業手当(失業保険)受給までの流れ〜正当な理由がある自己都合退職〜】
☞【失業保険はいくらもらえる?期間はどのくらい?】
3.特定受給離職者(会社都合退職)
特定受給離職者とは?
どれかに当てはまる方
- 勤務先が倒産(閉院)して離職した方
- 勤務先から解雇されて離職した方
- 勤務先からリストラされて離職した方
- 勤務先でのパワハラ・セクハラが原因で離職した方
(参考:ハローワークインターネットサービス「特定受給離職者の範囲の概要」)
注意
解雇でも懲戒解雇など自身に原因がある場合は、含まれません。

こころ
離職票の退職理由は、退職後に書類で確認されます。書類が届き次第対応しましょう!
受け取れる条件
- 離職日までの1年間で雇用保険加入期間が6ヶ月以上ある
受給条件・時期・期間・額の特徴
- 受給条件が一般離職者よりも緩い
- 受給時期が一般離職者よりも早く約1ヶ月後に受給
- 受給期間が一般離職者よりも長く最長330日
- 給付額が一般離職者よりも多い
具体的な流れや期間・額を知りたい方はこちら
☞【失業手当(失業保険)受給までの流れ〜会社都合退職〜】
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